Azure Guest OS 3.xでARRv3を使う

Windows Azure Advent Calrendar jp: 2012 の #24です。

みなさんご存知の通り、Windows Azureのクラウドサービスおよび仮想マシンでWindows Server 2012が利用できます。

※残念ながらAzure WebサイトはまだWindows Server 2008 R2ベース。

仮想マシンは自分でいろいろ設定して永続化しておけるのでどうってことは無いんですが、みんな大好きクラウドサービスはそういうわけにはいきません。

で、せっかくクラウドサービスのGuest OS 3.xで、Windows Server 2012つまりIIS8が使えるようになったので、ARR(Application Request Router)も対応したものを使いましょーというのが主旨です。

IIS8に対応したARRv3はExternal CacheやURL Rewriteもこれまで通り使えますし、なんといってもWebSocketに対応してるのが嬉しいですね。

とはいえ、IIS8に対応したARRv3はまだBetaなので利用には注意が必要ですが。

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Windows Azure + ARR で勝手キャッシュ・リバースプロキシサーバーを構築する

前回Squidを利用してキャッシュ・リバースプロキシサーバーを構築しましたが、Squid版では以下の問題がありました。

  • Locationヘッダ等によるリダイレクトを抑制できない
  • 絶対パスのリンクを書き換えられない

これらはURLのRewriteをリバースプロキシな処理の中で行えば解決しますが、外部公開サイトに対してはいろいろグレー+Squidだと少し面倒でした。

さて代替方法として(緊急で対応する必要もだいぶ減ったので)IIS+Application Request Routing 2.0を使用してキャッシュ、リバースプロキシ、URL Rewriteを行いたいと思います。

※今回実装にあたってはMicrosoftさんを始めJAZUな面々、多数の方にご協力頂きました。ありがとうございます。

デプロイパッケージを作成するにあたって実装している点は以下の通りです。

  • WebPICmdLineツールを使用してStartup TasksでARRのインストール(依存するWeb Farm Frameworkもインストール)
  • 設定の簡略化のためにApplicationHost.configを直接書き換え(そのためにRoleのEntryPointが特権で動作するように設定)

コードはやっつけ仕事もいいとこですね。

成果物はこちらからダウンロードください。

利用方法は上記パッケージをダウンロードしてDeployPackageフォルダにある .cscfg のインスタンス数や対象URL、公開URLを修正してデプロイするだけです。

今は1:1の書き換えしか対応できません。もし1つのサーバーで複数展開する場合は現状のコードでは対応できませんので、RDPの設定をして頂き、展開後手動でIIS+ARRの設定を行ってください。
非常時用ですのでこんな感じです。

CDNを利用する場合や、より細かな対応、本格的にAzure化する為にコンテンツホルダーとの調整が必要な場合等は こちらのサイト を参考にして頂き、Microsoftさんへコンタクトを取っていただくのもよいと思います。