Azure 10年振り返り雑感

年末ということであれこれ振り返ったりするわけですが、Azureさんも今年は10周年だったりで感慨深くなったので雑に振り返ってみたりしてみます。

クラウドとAzure

Azureが商用利用開始(課金開始)されたのが2010年2月で、発表があったのがPDC2008(2008年10月)かな。Microsoftがクラウドという形態でいろいろ提供しだしたのがこのあたりの時期だと思います。Microsoft 365(Office 365)の前身のBPOSがでたのが2008年だった気がする。AWSのEC2/S3が2006年かな? サーバーOSはWindows Server 2003 R2とかでクライアントはWindows XPとかかろうじてVistaがでたりするのが2006年あたり。MSN Messengerとかはあったか。.NET My Servicesとか、インターネット上のデータに対して自分のコードがあれこれできるとかが広がりつつある状況だった気がしますね。まだまだサーバーのハードを買って自前の場所かホスティングできるところに置いてみたいなのが主流な中、クラウドという提供側がコンピューティングリソースを貸すみたいな利用形態が広まりつつあるという感じですかね。

Microsoftはクラウドベンダーとしてはちょっと出遅れて2008年にAzureの構想を発表するわけです。to CとしてMSNやらでデータセンターや回線、サーバー環境としては持ってたのに、ホスティング的なところとしてはパートナーが主流ということもあったのかわかりませんがクラウドベンダーとしては後発になっていました。EメールなExchangeですらパートナーのサービスはあったけど、BPOS出るまではあくまでパッケージ売りという感じだったような。(だからBPOSが出たりした際は結構な衝撃があったような記憶が)

発表当時の構想とかはメディアに挙がってるのを参考に。

クラウドは意識してるけど、あんまりXaaSがどうこう言ってない気はするんですよね。一色さんの記事(@IT)の感想も面白い。まぁ実体みてもPaaSの範疇だとは思いますけど。サービス+ちょっとアプリ実行できる環境みたいな印象のほうが強い。で、翌年のPDC2009でもう少し踏み込んで発表があり、CTPが開始されます。

当時の志向としてはコンピューティングの実行環境という視点よりは開発プラットフォームの一元化みたいな、あるいはWindowsクライアントなども含めたWindowsエコシステムぽい全体の中で使えるサービスを提供するためのプラットフォームみたいな位置付けな印象です。当時そこまでちゃんと知ってなかったのでこの辺りは雰囲気ですが。
ただ提供されるプラットフォーム(当時のAzure)で動くアプリはVisual Studio使って開発しないとダメだし、今までWindowsアプリなどを作ってきてくれた開発者がそのままクラウドへも対応できますよというメッセージが強い感じかな?

PaaSとIaaS

さてCTPが始まり実際にWindows Azure(当時の名称)を使ってみるとSQL Azure(当時の名称)とかStorageはさておきコンピューティング的なところはHosted Services(のちのCloud Services)で、パッケージを作ったりするのにVisual Studioが必要なのはかわらず。でもPaaSでした。アプリケーションは決まったフレームワークの枠組み内で動かす必要がありましたし、OSは完全に掌握できるわけではないしそもそも永続化されてませんでした。でもやっぱりVSで作るアプリが動かせる環境という印象のほうが強い。環境じゃなくてアプリに対して制限の多いPaaS。
余談ですが普通はVisual Studioで.NET Framework(ASP.NET)なアプリとかだけを動かすみたいな印象がありますが、上手く使えば制限の範囲下で非.NETアプリを動かしたり、Hackし甲斐があった感じですね。INSTALL MANIAX 4みたいな狂ったイベントもありました。

2012年ぐらいまではVM Roleとかいうオモシロ機能もあったり(もちろん他のサービスや機能もでてますが)してましたが基本的にPaaSです。それもイマイチ門戸が広がらないPaaS。ただしそれもWeb SitesがでるまでだっということでWeb Sites(現在のApp Service/Web Apps)のおかげでVisual Studioによるパッケージ作成縛りが無くなったり、PaaSとしてかなり良くなりました。Git連携とか最初からありましたよ。
同時期にVirtual MachinesやVNETが出たのでやっとIaaSとしての機能も提供しだしていく感じです。

※2017年あたりまでのサービスの変遷ぽいのはこちらで雰囲気がわかります(暇みて更新しようと思いつつ3年がたったので辛い…間があくほどツライ…)

2012年以降は内部的にみても外部から見てもインフラや機能がむっちゃ増えて格段によくなりました。単一機能として切り出したものもたくさん増えました。かなり現在の状況に近くなります。Satya氏就任が2014年なのでバルマー時代に(最後だからだろうか?)ここまで出来たのは2006年とかから見るとすごい変化だったと思います。その中でも契機としては2012年の「Meet Windows Azure」イベントだったのでしょう。これまで既存のWindowsエコシステムなアプリ開発者向け色が強かったのが一気に方向転換した感じはします。2006年からと考えて6年たって閉じたエコシステムから外に目を向けて必要なものを提供するプロバイダーになろうという感じでしょうか。(個人的には今も昔もメッセージ性はあんまり上手くないなぁとか思ったりしますけど)

そこからさらにいろいろあって2020年の今となっては各社細かな違いはあれど大筋できることは似てきました。〇×つけたらそりゃ違いはあるでしょうけど。基本的に足らないところは工夫すれば何とかなる気がしますね。それが楽なのか面倒なのかとかそもそも工夫しなくて済むようにしろとかはありますけど。まぁ基本があるおかげで昨今そこまで困ることが減りましたよね。

今後の話

うまく言えませんが、あれもこれも選択肢が沢山ある状況で今後も選択肢はどんどん増えるし似てくるでしょう。そんな中でどんな色が出てくるかは非常に楽しみです。それに10年前、使えるけどもあまり門戸が開かれてなかった状況でしたが、確実に方向性としては門戸をどんどん広げていく方向なのは間違いないですね。作る側はVSユーザーだけから市民開発者まで。利用者もWindowsな層から非Windowsとか非IT層(というと変かも)とか?
それはそれとして色の差で終わりなんてつまらないのでもっと面白いのも期待してます。自分ができるかどうかはさておき、MRやQuantumとかがそうですね。海中とか宇宙も楽しみだなぁ。

さて長文のわりに中身がない感じでだらだら書いたのでこの辺で。余談ですが過去のあれこれ見ててかなりのページにたどり着けなかったのがなかなか辛いですね。
Webメディアとかはそのあたり流石だなと思いました。一番リンクが腐ったのがMicrosoft公式だと思う、、、あと今のご時世アドベントカレンダーとかありますがATNDホストしてた時期(2011年~とか)が入口としては全滅ですよね… いろいろ考えさせられる夜更けでしたとさ。

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