Azure Stack Technical Preview

というわけで敬虔なあじゅらーの皆様におかれましてはAzure Stack Technical Previewに申し込んですでにPoCを始められてるころあいだと思いますが如何お過ごしでしょうか。

Azure Stackの概要についてはホワイトペーパーみるといいかと思います。あとドキュメント。
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こういうAzureと同じ操作性(ARMだったりポータルだったり)や機能がオンプレ上で展開できます。

メールが受け取れればやっと評価できる準備ができました。もちろんハードの準備はOKですよね。(自分は持ってないけど)
ハードウェアについてはこちらを参照ください。

ダウンロードはこちらから。

ちなみにMSDNサブスクライバーな方は普通にダウンロードできます。

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また事前にWindows Server 2016 TP4(英語版、フルエディション)をクリーンインストールで入れておきましょう。(すぐ用済みになるけど)

ダウンロードを待ってる間に概要とかコンセプト見ておきましょうね。

では実際にインストールを始めていきましょう。

PoC環境の構築

基本的にはこちらのドキュメント通りに進めていけばいい感じです。なおハードの要求も含めて1台に評価用環境が出来上がる感じですが、ざっくり見た感じいじくる余地は少なそうです。

1) 作業用のWindows Server 2016 TP4 (英語版フルエディション)をインストールします
2) Azure Stack PoC TPをダウンロードします(上述)。ダウンロード後、解凍してMicrosoft Azure Stack POC.exeを実行します。実行したらもろもろファイルが展開されます。
3) 展開されたフォルダにある WindowsServer2016Datacenter.vhdx を適当なところにコピーし、 MicrosoftAzureStackPOCBoot.vhdx にリネームします。
4) MicrosoftAzureStackPOCBoot.vhdxをマウントします
5) 管理者権限でコマンドプロンプトを開いて以下の通り実行します(マウントしたVHDからブートするようにブートレコードに追加します)

bcdboot <mounted drive letter>:\windows

※ドライブレターは適宜

6) その後再起動します。そのときついでにBIOSの時間をUTCの現地時刻にしておきます。(そういう指定なので)
7) 起動後、追加したVHDからブートします。(※事前にブートレコードの表示名変えておけばわかりやすいです)
8) Sysprepした後の起動な感じなので適当にセットアップを進めます
9) 未使用の物理ディスクが4本あることを確認します。
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10) azure.com に接続できることを確認しておきます。あといろいろブラウザで認証時にうざいのでIE Enhanced Security Configurationはオフにしておきましょう
11) もしNICが複数ある場合、セットアップの間は1つだけにして他のNICは無効にしておきます

スクリプトの実行

1) 解凍したAzure Stackなフォルダにあるスクリプトを実行します。

.\DeployAzureStack.ps1 -verbose

なおネットワーク周りがきちんとしてなかったり(DHCPじゃなかったりインターネットにつなぐのに苦労したり)する場合はオプションの引数をちゃんと設定してあげるとか、予め適切なネットワークを構築しておく必要があります。

2) だらだらとスクリプトのダウンロードやったりいろいろ実行されます。ビルトイン管理者のパスワードを入力した後、AzureADのグローバル管理者アカウントで認証します。(なお出来上がった環境のドメインはハードコードされてて azurestack.local です)
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※事前にAzure ADテナント作っておけばいいかと思います

stack010

テナントあってるか聞かれるのでY。
あとは適当に進んで再起動されます。再度ログインすれば自動的にスクリプトの実行が再開されます。(数回再起動はいります)
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なおDeployAzureStack.ps1のスクリプトはオプションでネットワークやProxy、VLANIDなどなどを指定することもできます。詳細はドキュメント参照で。

※ちなみにスクリプトのログは C:\ProgramData\microsoft\azurestack にあるのでトラブった際にはこちらを参照。

スクリプトが全部正常に終わればPoC環境の出来上がりです。
ちなみにAzure ADテナント側にはユーザーが2つほど追加されたりします。

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準備としての構築はこれでおしまい。
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評価方法

さて出来上がった環境は弄繰り回してOKなわけですが、なにわともあれ素直に使ってみたいところですね。構築が終わった後、ホストマシンのデスクトップに ClientVM.AzureStack.local.rdp ファイルがあるのでそちらを使って評価環境のクライアントな役割の仮想マシンにログオンします。認証はサービス管理者であるAzureStack\AzureStackUserと、スクリプト実行時に設定したパスワードでログオンします。
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ログインできたらブラウザで https://portal.azurestack.local/ に接続しましょう。もちろんazurestack.localは見ての通りPoCのアドレスです。ポータルへの認証はAzureADテナントのユーザーで。
最初に権限の許可を求められます。
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というわけでAzure Stackなポータルが表示されました!

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後はポータル上でプランやオファー、サブスクリプションを作れば準備完了な感じですね。ちなみにテナントなどの関係はこちら

さて最初にプランを作ります。ポータル上でNew → Tenant Offers and Plans から Planを選択します。
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表示名や使えるサービス(プロバイダー)を選択します。
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その後、各サービスのクォータやロケーションを選択していきます。
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ロケーション名が「local」!これどこで変えるんでしょうね?とりあえず普段西日本だとか出てる部分がlocalというところがAzure Stackらしさですかね。
さくっとプランが出来上がります。
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次は同様にオファーを作成します。
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先ほど作成したプランを選択します。
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追加のプランがあればここで選択します。
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プランにクォータや使えるサービスの制限がついてる感じですね。例えばDreamSpakだとここのプランで使えるサービスが絞られてる感じ。で、オファーはどのプランを使うか選べるようにしたものですね。普段サブスクリプションを作成する裏側で選択されているものになります。

オファー作成後はまだ非公開なのでChange StateからPublicを選択します。
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変更後はいったんポータルからログオフしましょう。

次にサブスクリプションを作成します。Get a Subscriptionでサブスクリプションを作成します。普段サインアップする際の裏側ですね。
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オファーを選択して実行です。企業などだとサインアッププロセスを独自に作って裏側でこの処理を走らせればパブリックなのと同じようなイメージになるかと思います。

サブスクリプションができました。
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後は普通に仮想マシンなどが作れます。
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リージョンがlocal!
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インスタンスサイズはStandardなAとBasicなAが選べます。
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あとストレージも一応選択肢としてはPremiumありますが、当然使えません。
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というわけでほんとに普通にできました!
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普通にRDPも使えますw

という感じでサブスクリプションまで作ればあとは同じですね。作ったサブスクリプションにRBACで権限付与すればそのユーザーはほんとに通常のAzureと同じ感覚になると思います。
またオファー作ったりの部分もEAを使ってる方ならなんとなくわかるかと思います。

 

Azure StackでのAzure Resource Manager

基本的には通常のAzureでのやり方と同じです。注意点としてはざっくりこんな感じ

  • Azure Stack用として認識させるのにGet-AzureRmEnvoironmentを使う
    $env = Get-AzureRmEnvironment 'Azure Stack'
    

    あとはAdd-AzureRmAccountするときに上記の環境を渡す

    Add-AzureRmAccount -Environment $env
    
  • また基本的にBlobなどのストレージのエンドポイントが内部用(例: blob.azurestack.local)になるので作る際はそのあたりを指定する必要があります。

他細かい点はQuick Start Templateを参照ください。

まとめ

テナントの考え方やポータル部分の見た目的なところはAzure Packと似てますが、ハードウェアやインフラストラクチャ含めて(SLBやStorageなど)Azureとだいたい同じ、ARMも使えるというところがAzure Stackのいいところです。

是非MSのハイブリッドクライド戦略の注目株のAzure Stackをみなさんも試してみてください。

Azure Stack Technical Preview」への2件のフィードバック

  1. ピンバック: Azure Stack Technical Preview | ブチザッキ – Temporary index

  2. ピンバック: Azure Stack をデプロイ!! – 一身独立して、一国独立す。

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